アロマの癒し効果とは

好きな香りを嗅ぐと肩の力が抜け、リラックスします。それは視覚・嗅覚・味覚・聴覚・皮膚感覚の五感のうち、嗅覚が唯一、大脳新皮質を経由せず、脳の中でも本能に近い部分である大脳辺縁系に情報をダイレクトに伝えるからです。

アロマは200種類以上もあるといわれていますが、リラックス効果が高まるのは自分の好きな香りです。まずはたくさんのアロマの中から好きな香りを選ぶことからはじめましょう。それでも選びきれないようなら効能で選んでみましょう。
例えば、イライラした気持ちが収まらないときは鎮静作用がある「ラベンダー」や緊張を緩和する「ローズ」を選ぶといいでしょう。ハーブティーにも用いられている「カモミール」も自律神経を整えて気持ちを落ち着かせてくれるのでおすすめです。
気持ちが落ち込んでいるときは爽やかな香りの「グレープフルーツ」や「ゆず」などの柑橘系が、明るく前向きな気持ちにしてくれます。

アロマは準備が大変だと思っている人もいますが、実は自宅にあるものだけで簡単にできます。アロマポットがなくてもお気に入りのハンカチやお風呂のお湯に精油を数滴、垂らすだけで十分に楽しむことができます。香り全体がふんわりと和らぎ、気分転換になります。

精油さえ準備すれば気軽に楽しめるアロマですが、気をつけるべきポイントもあります。
植物の香り成分を濃縮した精油は市販されているので、手軽に購入できます。ただし、精油をアルコール希釈したものや人工香料が含まれているものもあるので、成分表を必ずチェックしましょう。効果をより実感するためには植物由来100％の天然精油を選ばなければなりませんが、天然だからといって安全であるとは限りません。場合によっては副作用もあるため、原液を直接皮膚に塗ったり、飲食物に入れたりするのはやめましょう。食品や化粧品に使われているのは世界的な安全基準をクリアした合成香料だけです。
手軽に楽しめるということで、自宅でお子さんやペットと一緒に楽しんでいる人もいるでしょう。ですが、小さな子どもやペットは大人に比べて香りに敏感なので少しの量でも香りを強く感じて、不快に思ってしまいます。一緒に楽しみたい場合は濃度を低くし、時間を短くするようにしましょう。また、直接手に触れると肌荒れやアレルギーを起こしてしまいます。子どもやペットが届かない場所に保管するようにしましょう。